自営業者(フリーランス)や経営者、起業家は、会社員などの給与取得者と比較して、「住宅ローンを組んで住宅を購入しづらい」というイメージがありますよね。

それはやはり、自営業者などは、安定性に欠けると判断されてしまう傾向にあるからです。

しかし悲観的になることは全くありません

銀行が重要視しているポイントを知るだけで、住宅ローンを借りるハードルはぐんと下がります。

今回は、自営業の方でも住宅ローンを通りやすくするコツを解説していきます。

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自営業者でも住宅ローンが通りやすくなる4つの方法

自営業の方は、今からお伝えする4つのポイントを抑えてから住宅ローンの申込みに臨んでみてください。

  • 業績や年収を安定させる
  • 所得を小さくしない
  • できるだけ多くの購入資金を貯める
  • 現在かかえている借金を減らす

これらのポイントを抑えることで、金融機関に「この人にお金を貸しても、ちゃんと返してくれる」と判断され、自営業者だとしても住宅ローンの審査は圧倒的に通りやすくなります

それでは、それぞれのポイントについて細かく確認していきましょう。

➀業績や年収を安定させる

自営業の方が住宅ローンの審査に通りにくくなる1番の要因が、収入が安定しないこと。住宅ローンは長期間にわたって返済していくものですので、毎年の年収が安定していることが重要ポイントなのです

銀行はボランティアで住宅ローンを貸してくれるのではなく、貸したお金を返済してもらうときに上乗せされる利息収入を得て経営しています。

つまり借りたお金をきちんと返してもらえるかどうかは、銀行の経営面においてとても重要だということです。自営業やフリーランスの方の場合はとくに、「信用」してもらうのが難しいんですね。

「信用」のために重要なポイントは、事業が継続的におこなわれているかどうか。例え年収が一時的に高額になっても、審査の通りやすさにはあまり影響しません。自営業よりも比較的収入が安定しているサラリーマンでさえ、住宅ローンの審査を通過するには最低で1年以上の勤続年数が必要だといわれています。自営業や個人事業主の人は、少なくとも3年の営業年数は必要でしょう。3年未満の場合は、住宅ローンに申し込むことすら難しいかもしれません。

②所得を小さくしない

住宅ローンの審査では、その人の「課税所得」の金額が確認されます。つまり、自営業でいくら年商が高くても、所得が低くては意味がないのです。

自営業の場合の課税所得とは、年間の収入(売上)から経費や控除額などを引いた金額のこと。控除には、社会保険料控除や配偶者控除などがあります。

自営業のメリットといえば、経費を使って所得を小さくし、所得税や住民税などを節税できる点ですよね。しかし経費を多く申告すると課税所得の額が小さくなるので、住宅ローンの審査にはデメリットに働いてしまうのです。

そのため住宅ローンを組む場合は、少なくとも審査期間となりうる3年間は所得額を高くに申告した方がいいといえるでしょう。

③できるだけ多く購入資金を貯める

住宅ローンは、できるだけ多くの頭金を用意することで審査が通りやすくなるものです。

住宅ローンの審査基準の1つに、「返済比率」というものがあります。返済比率は、年間の返済額が年収の何%であるかを表したもの。たとえば、年収400万円の人の年間の住宅ローン返済額が120万円であった場合、返済比率は30%となります。借入額が多く、返済比率が高いと、「この人はお金を最後まで返してくれないかもしれない」という判断にもなりかねません

銀行は、リスクを一番嫌います。住宅を購入する際に頭金を多く準備しておくと、借り入れる額が少なくなり、銀行が抱えるリスクが下がります。加えて、しっかりお金を貯められる人というアピールもできるので、審査に通りやすくなるのです。

④現在かかえている借金を減らす

現在、次のような借入金がある場合は、住宅ローンの審査を申し込む前に返済してしまいましょう。

  • 自動車のローン
  • 携帯電話を分割購入
  • クレジットレジットカードのリポ払い

住宅ローンを審査するときは、借りる人の「信用情報」が確認されます。信用情報とは、「どれだけお金を借りているのか」「借りたお金は滞納せずにきちんと返せているのか」が記録されているもの。とくにクレジットカードの支払い状況は、最低でも1年できれば2年間、支払いの遅れがないことが望ましいとされています。

また事業での借入資金をなくすことも、住宅ローンの審査を通りやすくするためにプラスになります。

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自営業者におすすめの住宅ローン

ここまで住宅ローンが通りやすくなる方法をあげてきましたが、自営業者でも審査が通りやすい住宅ローンというのも存在します

具体的には、次の3つです。

➀フラット35

②自営業者が不利にならない住宅ローン

③取引銀行の住宅ローン

それでは、1つずつ詳しくみていきましょう。

フラット35

フラット35とは、民間の金融機関と住宅金融支援機構が連携して運営している公的な住宅ローン。審査の条件が、比較的、緩いところが特徴です。

フラット35は、最大35年間にわたって金利が固定される仕組みで、市場の金利が変動しても返済額はかわりません。さらに、同居している夫婦や親族と収入を合算した世帯年収で審査をしてもらえるというメリットもあります。例えば本人の自営業収入が低くても、配偶者に収入がある場合、夫婦で収入を合計して審査をしてもらうことが可能です。

またフラット35は、直近1期分の確定申告が完了していれば申し込むことができます。所得を証明する書類も直近1年分があれば大丈夫。「今期の売上は問題ないが2~3年前の売上や所得が少ない」といった場合は、1年分の所得で審査してくれるフラット35が有利に働きます。

自営業者が不利にならない住宅ローン

民間の金融機関が扱う住宅ローンの中には、会社員と自営業で審査の基準に大きな違いがないものがあります

たとえば、ソニー銀行は「前年度の年収(自営業のかたは申告所得)が400万円以上である方」であれば、自営業でも営業年数に関係なく申し込めます。

また新生銀行も、以下のように会社員と自営業で借り入れの条件にあまり差がありません。

  • 会社員:連続した就業2年以上、かつ前年度の税込年収が200万円以上であること
  • 自営業:2年平均200万円以上の所得(経費控除後の金額)を有すること

このように民間の住宅ローンだからといって、3年以上の営業年数が必須とは限りません。各金融機関の借り入れ条件をぜひ確認してみてください。

取引銀行の住宅ローン

どうしても銀行の住宅ローンを利用したい場合は、取引先の銀行の住宅ローンを利用するのも1つの手です。これまで良好な取引ができている銀行の場合、今までの実績や信頼を評価した上で審査してくれる可能性があるので、他の銀行より審査が通りやすく条件も良くなる傾向があります。

まとめ

住宅ローンの利用を検討している自営業や経営者の方は、今日から少しずつ金融機関に”好かれる見せ方”を実践してみましょう。

重要なのは、住宅ローンの返済が仕事や日常生活に支障をきたさないようにすること。自営業者に限ったことではありませんが、借入可能額が必ずしも返済できる額とは限りません。「将来的に家が欲しい」と思ったら、数年単位で計画的に動くことも必要です。計画的に貯蓄して頭金を増やすことができれば、借入先からもよく見られ、より安全に住まいを購入することができます。

住宅ローンに不安な点がある場合は、ぜひ弊社の不動産エージェントにご相談ください。


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