自営業者が住宅ローン審査を通すためのポイント

個人事業主(フリーランス)や自営業者が住宅を購入する際、サラリーマンなどの給与所得者と比べると住宅ローンを利用することが難しいと言われています。

そもそも住宅ローンの審査は、単純に金額(収入)だけを見ているわけではありません。

最も大切なポイントは、

「長期に渡ってしっかり返済してくれる人かどうか」ということ。

 

つまり、経営が安定した会社に務めるサラリーマンや公務員に比べ、自分の腕次第で稼ぎが左右する自営業者は、銀行側からみると安定性に欠けるため、住宅ローンの審査では不利になりがちなのです。

自営業を営む方は、どうしたらスムーズに借りることができるか、気になりますよね。

 

そこで今回は、自営業者が住宅ローンの審査に通るためのポイントをご紹介しましょう。

 

●自営業者の住宅ローン審査が厳しい理由

全ての自営業者が住宅ローンを借りられないかと言えば、決してそうではありません。

各々の銀行の基準を満たすことで、きちんと借りることはできるのです。しかし、その申込基準は給与所得者と比較するとより厳格…。

代表的な例に以下のことが挙げられます。

 

・勤続年数(営業年数)

銀行によっても異なりますが、一般的に住宅ローンは勤続年数1年以上(営業年数3年以上)といった申込基準があります。しかしこれは給与所得者の場合。自営業者に関しては、最低でも起業後3年は経たないと住宅ローンを申し込むことすらできないのです。

 

また、大切なのは年数だけではありません。継続的に業績が安定し、利益がしっかり出ている状態を、同じく3年はキープする必要があります。

 

・返済比率

自営業者の中には、節税のために所得を少なめに申告している方もいるかもしれません。しかしこの場合、税金は安くなりますが住宅ローンの審査には不利となります。

 

例えば、自営業者の年間収入金額が700万円とします。ここから経費等を差し引いた所得金額が400万の場合、住宅ローンの審査ではこの課税400万円が所得とみなされ基準に考えられることになります。

 

銀行が定める返済比率の上限が35%だとすると、この場合400万円×35%で、年間返済額は140万円。金利2.0%で返済期間35年とすると、借入可能な金額は3501万円までとなります。

 

これが年収700万円の給与所得者であったらどうでしょうか。給与所得者の場合、年収の700万円がそのまま審査に使われます。返済比率は700万円×35%で、年間返済額245万円。つまり同条件での借入可能金額は6158万まで上がります。

 

自営業者は節税のために所得を圧縮することがありますが、それゆえ、借入金額が非常に狭まってしまうことにもなります。

 

●自営業者にオススメの住宅ローン「フラット35」

自営業者の住宅ローン審査の場合、給与所得者と比べると厳しく審査される傾向があります。

しかし諦める必要はありません。自営業者は、民間の銀行の住宅ローンではなく「フラット35」を利用するという選択肢があります。

 

フラット35とは、民間金融機関の融資した住宅ローンを住宅金融支援機構が譲り受け、そのローンを裏付けとして資金調達を行うという手法を用いた住宅ローン商品のこと。

つまり国の住宅支援機構が展開する住宅ローンのため、審査の条件が緩やかなところが特徴です。

 

・開業1年未満でも申し込みができる!

先ほど、「銀行の住宅ローンは営業年数3年以上の実績が必要である」と説明しましたが、フラット35の場合は、直近1期目の確定申告が完了していれば申し込むことができます。

また、所得を証明する書類も直近1年分があれば大丈夫。「今期の売上は問題ないが2~3年前の売上や所得が少ない」といった場合は、1年分の所得で審査してくれるフラット35が有利に働きます。

 

・事業用融資は借入と見ない

一般的な銀行は、カードローンや車のローンなどといった他の借入がある場合、その返済分も住宅ローンの返済比率の計算に含めることとなります。したがって、借入がない場合に比べ住宅ローン借入可能金額は少なくなりますが、フラット35の場合、事業用融資と確認できるものに関しては返済比率に含まれないメリットがあります。

 

「年収に占めるすべての借入れの年間合計返済額の割合(総返済負担率)が、30%以下または35%以下であること」という条件下であれば、年収や所得に関係なく審査をしてくれます。

また35年間固定金利が続くため、返済計画が立てやすく安心して利用できるのも、自営業者に嬉しいポイントです。

 

●取引銀行の住宅ローンに申し込む

どうしても銀行の住宅ローンを利用したい場合は、取引先の銀行の住宅ローンを利用するのもひとつの手です。

これまで良好な取引ができている銀行の場合、今までの実績や信頼を評価した審査をしてくれる可能性があるため、他の銀行よりも審査が通りやすく条件も良くなる傾向もあります。一度相談してみると良いかもしれません。

 

このように、一般的には厳しいと言われる自営業者の住宅ローン審査ですが、事前にポイントを把握し、対策を練ることで審査が通る可能性は高くなります。

「将来的に持ち家が欲しい」と思ったら、数年単位で計画的に動くことが大切です。

そして住宅ローンの返済が仕事や普段の生活に支障をきたさないよう、しっかりした基盤づくりを行いましょう。

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